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朝ドラの「キング・オブ・クズ」が爆誕した話

2020.12.24

今月からスタートしたNHKの朝ドラ「おちょやん」。開始早々から視聴率が今一つだなんだと言われてますが、私自身は始まってからずっと面白く見ています。朝ドラはここ数年まじめに見続けているんです。が個人的には今期の「おちょやん」といった大阪制作の方の朝ドラが好みだったりします。とはいえ「わろてんか」は途中で脱落、松坂桃李扮するヒロインのクズ夫が死んだあたりで視聴再開しましたがほとんど「葵わかなちゃん可愛かったな」という記憶の他になにも残ってないんですが・・・(笑)。
で、この「おちょやん」。今週に入って突如すさまじい展開になりました。朝ドラというのは古くは「おしん」の伊東四朗演じる父親、最近では「スカーレット」の北村一輝扮する常治にあるようにヒロインに「クズの父親」がセットされることが多いんですね。朝ドラファンからは「ほう、今回の朝ドラ名物クズ父はこんな感じか」などと言われるくらいです。(たまにクズ母もいれば「半分青い」などヒロインの父親はまともでも夫がクズ野郎だったパターンもあります)
しかも感心することに、毎回毎回「クズ」のバリエーションも多岐に渡っているんですね。
先ほど触れた「わろてんか」の松坂桃李扮する藤吉は、仕事に夢中になるあまり芸人の給金を手付金に勝手に使ってしまうなどといった行動が目に余り(ほかにもいろいろあった。ありすぎた笑)、視聴者からは「女遊びもせず博打もせず酒におぼれるでもないのにこんなにクズな夫、みたことない」「朝ドラ史上、類のないクズを作り上げた!」と話題になりました。
つまり、色々なクズ父や夫がヒロインの前に壁となったり足をひっぱたりしてきたのが朝ドラのストーリーでもあるわけなんですが・・・なんとこの「おちょやん」、今までのクズ父親をはるかに凌駕する「キング・オブ・クズ父」を叩き出したのです。今週、ネットでも朝からざわつく事態になりました(笑)。

おちょやん、父・テルヲにネットも激怒「史上最強のクズ父」と酷評が…【ネタバレあり】


これが史上最悪の父・テルヲ(トータス松本)です。おまわりさーん。

テルヲ、ほんと絵に書いたようなダメ父なんですよね・・・。幼いころに千代ちゃん(杉咲花)が奉公に出されたのも全部テルヲのせい。そして今週は博打でさらなる借金をこさえてしまい、8年ぶりに千代ちゃんの前に姿を見せたと思ったら、千代ちゃんを借金のカタに身売りさせようとするんですね。千代ちゃんが拒否すると(当然や!)勤め先の芝居茶屋「岡安」にまでヤクザ者が取り立てにきて店にまでいやがらせをする事態に。

『おちょやん』「ひどい親」テルヲに視聴者から怒りの声 トータス松本が好演

嫌がらせが続くある日の夜。千代は岡安で共に働くお茶子の玉(古谷ちさ)とお茶子見習いの里子(奥野此美)と一緒に銭湯から岡安へ戻る道中で、借金取りと遭遇。すると借金取りの一団の中からテルヲが飛び出してくる。テルヲは「せやさけー言うたやろ? どねーなっても知らんて…」と千代に話すと、続けて「お父ちゃんかて何されるか…お前もそれでええんけ? 寂しないんけ?」と言い放つ。

こいつー!ほんとにこいつは!

玉と里子の言葉を聞いたテルヲだったが、自分の借金を棚にあげて「千代…こないええ子ら、巻き添えにしてええんけ?」と千代を追い詰める。このテルヲの一言に、ネット上には「テルヲまじこいつ…」「借金取りよりやばい」といったコメントも集まった。

「借金取りよりやばい」(笑)。もう我々視聴者朝からドン引きです。
今までのクズ父はそれでもギリギリの部分で子どもに対する「愛情」があったというか、あったんだなあとテルヲをみて思った・・・のが、このテルヲはもうただただやばすぎる人でなしのクズだったわけです。もう歴代のクズを遥かに超えた「キング・オブ・どクズ」が令和二年の年末に誕生してしまいました。
ついつい長く語ってしまいましたが、実際にはどの程度このテルヲが「やべーやつ」なのか、文章では三分の一も伝わらないかなとも思います。
なにしろこのテルヲを演じたトータス松本の演技力がすごいんですよね。一見気のいい・愛嬌ある親父そうに見えてこの鬼畜ぶり。トータス松本も、おそらくよくよく覚悟を決めてこの役を引き受けたんだろうなあとも思います。そしてなんと言っても、見ていてテルヲが絡むと(腹が立ちつつも)ドラマとして「面白い」のも事実。
このテルヲ・インパクトが強すぎたので、今後の展開、何があっても今一つ盛り上がらなくなってしまわないか勝手に心配してます。

あとちょっと今回のテーマ(?)とは関係ないんですが、朝ドラは本職の役者でもないミュージシャンになぜか重要な役をキャスティングするというのが毎回あって(例えば前作「エール」は森山直太朗)しかも結構いい演技ぶりを見せてくれるんですよね。
この「ミュージシャン枠」の伝統、一体なんなんでしょう。ミュージシャンである必要、ある・・・?とずっと不思議です。しかしまあいつも「演技ができるミュージシャン」をうまく見つけてくるなあと感心しています。

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